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更新日時:2020/01/22 19:40 (集計:2020/02/08)
2020年度センター試験:生物 分析
知識問題がやや増加し,難易度はやや難化。高得点が難しい。
マーク数が昨年の32から34~35に増加した。知識問題の比率が多くなり難易度はやや難化した。読解力を必要とする問題が多いため時間にゆとりはない。90点以上の高得点が難しい。選択問題は,第6問は考察中心なので解答に時間を要するのに対し,第7問は知識中心なので短時間で解答できるが細かい知識を要する。
(2014年以前の平均点、設問数の数値は生物Iの値となります。)
年度 |
2020 |
2019 |
2018 |
2017 |
2016 |
2015 |
2014 |
2013 |
平均点 |
57.56 |
62.89 |
61.36 |
68.97 |
63.6 |
55.0 |
53.3 |
61.3 |
前年比(点) |
-5.33 |
1.53 |
-7.61 |
5.35 |
8.6 |
1.7 |
-8 |
-2.7 |
|
設問数
(マーク数) |
第1問 |
5(5) |
5(6) |
6(6) |
5(6) |
4(6) |
5(5) |
7(7) |
6(6) |
第2問 |
5(6) |
5(5) |
4(6) |
5(7) |
4(6) |
6(6) |
5(6) |
6(6) |
第3問 |
6(6) |
4(5) |
5(7) |
6(6) |
6(6) |
5(6) |
5(5) |
5(7) |
第4問 |
5(8) |
3(5) |
5(6) |
5(6) |
5(5) |
5(5) |
6(7) |
6(7) |
第5問 |
6(6) |
6(8) |
6(6) |
6(6) |
4(6) |
5(6) |
5(7) |
5(7) |
第6問 |
3(3) |
3(3) |
3(3) |
2(3) |
3(3) |
3(4) |
- |
- |
第7問 |
3(4) |
3(3) |
3(3) |
3(4) |
2(3) |
3(3) |
- |
- |
合計 |
33(38) |
29(35) |
32(37) |
32(38) |
28(35) |
32(35) |
28(32) |
28(33) |
|
以下の平均点、得点率の数値は赤マル・ドットコム自動採点データに基づいて計算しています。
(「難易」は「得点率」を元にしています。昨年度試験との比較ではありません。)
第1問 配点 |
出題内容・テーマ |
難易 |
平均点 |
得点率 |
A |
10 |
遺伝子発現の調節 |
やや易 |
7.77 |
77.7% |
B |
8 |
細胞周期 |
難 |
2.13 |
26.6% |
計 |
18 |
|
普通 |
9.90 |
55.0% |
生命現象と物質からの出題。A:遺伝子からの出題。問1はオペロン説に関する知識問題(基本)。問2はラクトースオペロンに関する知識問題で,知識の定着していない人が一定数いる思われる(標準)。問3は真核生物の転写とスプライシングに関する知識問題(基本)。B:細胞周期からの出題。問4は分裂期の時間を求める計算問題。難解ではないものの多くの誤答が見込まれる(発展)。問5は細胞周期のグラフに関する問題。出題頻度の高いグラフであり解きやすい(基本)。
問1の正答率は高く,最も多い誤答は(6)であった。問2も正答率は高く,最も多い誤答は(3)であった。問3も正答率は高かった。問4は細胞周期に関する計算問題で,正答率が非常に低かった。細胞周期を求められなかった誤答や,分裂期ではなく細胞周期の時間を答えた誤答が目立った。問5の正答率はふつうで,最も多い誤答はDNAの複製を行う時期をCとした(8)であった。
第2問 配点 |
出題内容・テーマ |
難易 |
平均点 |
得点率 |
A |
9 |
ホヤの発生 |
普通 |
4.70 |
52.2% |
B |
9 |
ABCモデル、減数分裂 |
普通 |
6.20 |
68.9% |
計 |
18 |
|
普通 |
10.90 |
60.6% |
生殖と発生からの出題。A:動物の発生と遺伝子からの出題。問1は卵割と転写調節に関する知識問題(基本)。問2は細胞の分化に関する実験考察問題。目新しいタイプの問題(標準)。問3も細胞の分化に関する実験考察問題(標準)。B:植物の発生と遺伝子からの出題。問4はABCモデルに関する実験考察問題(基本)。問5は減数分裂に関する知識問題で,一定数の誤答が予想される(標準)。
問1の正答率はふつうで,誤答ではイやウでミスしている(5)や(8)が多かった。問2の正答率もふつうで,誤答では実験が1つ過不足している(5)や(8)が多かった。問3の正答率はやや高く,誤答ではRNAのはたらきを間違えた(4)や(6)が多かった。問4は変異体Yの正答率が低く,誤答では(2)や(3)が多かった。問5の正答率はやや低く,最も多い誤答はエの「乗換え」を「組換え」にした(2)であった。
第3問 配点 |
出題内容・テーマ |
難易 |
平均点 |
得点率 |
A |
9 |
動物の反応と行動 |
普通 |
6.20 |
68.9% |
B |
9 |
植物の環境応答 |
やや易 |
7.20 |
80.0% |
計 |
18 |
|
やや易 |
13.40 |
74.4% |
生物の環境応答からの出題。A:動物の反応と行動からの出題。問1は眼の遠近調節に関する知識問題(基本)。問2は神経と筋肉に関する知識問題(基本)。問3はカイコガの性フェロモンに関する実験の考察問題。有名な実験であり知識的にも答えられる(基本)。B:植物の環境応答からの出題。問4と問5は乾燥ストレスに対する応答に関する実験の考察問題で,グラフの解読はしやすい(基本)。問6はデンプン種子の発芽のしくみに関する知識問題(基本)。
問1と問2は正答率は非常に高かった。問3の正答率も高く,選択肢の読解が浅かったために(5)を選んだ誤答が多かった。問4と問5は実験考察はの問題であるが,解読しやすい内容で正答率の非常に高かった。問6も正答率が高く,知識の正確性が欠けていたために(4)や(5)を選んだ誤答が多かった。5問ある必答問題の中で,第3問は最も得点率が高かった。
第4問 配点 |
出題内容・テーマ |
難易 |
平均点 |
得点率 |
A |
10 |
種内関係と種間関係 |
やや易 |
7.20 |
72.0% |
B |
8 |
生態系における物質生産 |
普通 |
5.13 |
64.1% |
計 |
18 |
|
普通 |
12.33 |
68.5% |
生態と環境からの出題。A:生物の相互作用からの出題。問1は種間関係と間接効果に関する知識問題(基本)。問2は絶滅の渦に関する知識問題(基本)。問3は社会性昆虫に関する知識問題(基本)。B:生態系からの出題。問4は生態系の物質収支に関する知識問題。関係式が身についていない人が若干いると思われる(標準)。問5は植物の成長に関する実験の考察問題。初見のグラフを解読するものであるが解読しやすい(基本)。
問1の正答率は非常に高く,最も多い誤答はイの「減少」を「増加」にした(1)であった。読解ミスの可能性が高い。問2の正答率も非常に高かった。問3の正答率はふつうで,ウの「シロアリ」を「トノサマバッタ」にした(6)を選択した誤答が多かった。問4と問5は正答率が高かった。問5のキで(1)を選択した誤答が目立った。
第5問 配点 |
出題内容・テーマ |
難易 |
平均点 |
得点率 |
A |
9 |
進化のしくみ |
やや難 |
4.30 |
47.8% |
B |
9 |
植物の系統 |
普通 |
4.80 |
53.3% |
計 |
18 |
|
普通 |
9.10 |
50.6% |
生物の進化と系統からの出題。A:進化のしくみからの出題。問1は進化のしくみに関する知識問題で,イが間違えやすい(標準)。問2は遺伝子頻度に関する基本的な計算問題(基本)。問3は突然変異に関するデータを解読する問題。見慣れないデータを解読する必要がありやや難しい(発展)。B:植物の系統からの出題。問4は植物の分類に関する知識問題(基本)。問5は植物の進化に関する知識問題。直接覚える数値ではないので解答しにくい(発展)。問6はギンゴケの吸水速度に関する実験問題で,クの計算で間違えやすい(標準)。
問1の正答率はふつうで,最も多い誤答はイの「影響しない」を「有利な」にした(3)であった。問2の正答率は高かった。問3の正答率は低く,最も多い誤答は,大小関係が正反対の(2)であった。読解ミスの可能性が高い。問4の正答率は高く,最も多い誤答はオとカを反対にした(4)であった。問5の正答率は低く,最も多い誤答は(2)であった。問6の正答率はふつうで,クの数値を間違えた誤答が多かった。
第6問 配点 |
出題内容・テーマ |
難易 |
平均点 |
得点率 |
計 |
10 |
生命現象と物質、生物の環境応答 |
普通 |
5.84 |
58.4% |
生命現象と物質,生物の環境応答からの出題。問1は合成されたタンパク質の輸送に関する実験の考察問題。内容をよく読む必要がある(標準)。問2は選択的スプライシングに関する考察問題。mRNAの塩基配列を解読する必要がある(標準)。問3は植物の光受容体に関する知識問題。考察力も少し必要とする(標準)。
問1の正答率が非常に高かった。実験考察の問題であったが解読しやすい問題であった。問2の正答率も非常に高かった。mRNAの塩基配列を解読する問題であったが答えの導きやすい問題であった。問3の正答率はふつうで,最も多い誤答はウの「フィトクロム」とエの「フォトトロピン」を反対にした(2)であった。
第7問 配点 |
出題内容・テーマ |
難易 |
平均点 |
得点率 |
計 |
10 |
生物の進化 |
普通 |
6.77 |
67.7% |
生物の進化と系統からの出題。問1はオゾン層の形成のしくみとエディアカラ生物群に関する知識問題(標準)。問2は動物の系統と分類に関する知識問題(基本)。問3は光合成色素と藻類に関する問題。光合成色素に関する知識を多くもつ人ほど図の解読がしやすい(標準)。
問1は正答率はふつうで,最も多い誤答はアの「光合成」を「化学合成」にした(4)であった。問2の正答率は高く,(1)の代わりに(2)を選択した誤答が多かった。問3の正答率はふつうで,オの「シロツメクサ」を「マクサ」にした(2)や,カの「緑藻」を「紅藻」にした(4)が目立った誤答であった。
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