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更新日時:2017/01/17 11:45  (集計:---)

2017年度センター試験:数学II・B 分析

計算量の減少、誘導もていねいで昨年度よりやや易化した。

問題構成は昨年度を踏襲。問題量、計算量ともに減少し、丁寧な誘導にうまく乗れば取り組みやすい設問が多かった。第1問で「指数・対数関数」と「図形と方程式」、第3問で「数列」と「指数・対数関数」など融合問題が目立ったが、総じて、昨年度と比較するとやや易化したと言えよう。
 
年度 2017 2016 2015 2014 2013 2012 2011
平均点   47.9 39.3 53.9 55.6 51.2 52.5
前年比(点)   8.6 -14.6 -1.7 4.5 -1.3 -4.6
 
設問数
(マーク数)
第1問 13 18(29) 17(22)  19(29) 14(26) 15(28) 15(26)
第2問 15 13(27) 11(22) 11(25) 11(25) 12(25) 7(22)
第3問 10 8(30) 15(23) 11(25) 12(23) 12(25) 10(21)
第4問 10 14(23) 12(25) 12(28) 11(26) 11(24) 10(18)
第5問 8 15(30) 9(14) 12(21) 12(29) 16(27) 14(29)
第6問 - - - 11(21) 10(15) 12(12) 10(11)
合計 56 68(139) 64(106) 76(149) 70(144) 78(141) 66(127)

以下の平均点、得点率の数値は赤マル・ドットコム自動採点データに基づいて計算しています。

(「難易」は「得点率」を元にしています。昨年度試験との比較ではありません。)
第1問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
〔1〕          
〔2〕          
30        
〔1〕は三角関数の和と積の関係から三角方程式を解く問題であった。前半部分は2倍角の公式を、後半部分は解と係数の関係を用いればよく、見た目よりも取り組みやすい設問となっている。〔2〕は指数・対数関数と図形と方程式の融合問題であるが、丁寧な誘導に従って解き進めれば、それほど難しくはない。最後の常用対数を用いた設問は目新しいが、不慣れな少数計算を丁寧に進めれば、十分に正解できる設問である。

〔1〕は総じて得点率が高い。後半部分はcosαとcosβが連動しているため、正解率も酷似している。差のつく設問となったようだ。〔2〕は目新しい融合問題であったが、総じて得点率が高い。見た目は派手だが、内容は平易なのでしっかり取り組めた受験生が多かったようだ。最後の設問だけは正解率が低く、計算ミスをした受験生も多かったのではないか。

第2問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
30        
(1)は放物線と2つの接線の方程式を求める問題で典型的な設問である。(2)は接線のy切片が正となる条件下で三角形の面積とその最大値を求める設問であるが、座標の設定、面積も3次関数となるため計算も平易で難しくはない。(3)は放物線と直線で囲まれた部分の面積を求める設問であるが、面積計算と関数の増減を判定する際に高い計算力が問われるので、後半部分で差のつきやすい設問となったようだ。

(1)は正解率がかなり高く、ここでのミスは許されない。(2)も設問内容は平易であるため、60%以上とやや高めに推移している。次の(3)で極端に正解率が低くなり、ここで差がついたようだ。煩雑な積分計算と数値の評価もあり、計算力を試される設問であったため、ここまでの差がついたと思われる。

第3問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
20        
(1)は等比数列の具体的な3項に関する計算、(2)は等比数列の3項の積と和の式から初項と公比を満たす関係式を求める設問で標準的である。(3)は等比数列と指数・対数関数の融合問題で目新しい出題となった。対数を用いて定義された、等差数列×等比数列型の和を求める設定となっている。文字が多く、計算はやや煩雑であるが、丁寧な誘導に従えば、見た目ほど難しくはない。和の計算も教科書内容、対数も基本的な性質のみで対処できるので、差のつきやすい設問となったようだ。

(1)は正解率がかなり高く、ここでのミスは許されない。(2)も総じて60%以上と得点率が高い。ちょっとした計算ミスが明暗を分けたのではないか。(3)も前半部分は正解率が高いが、最後は15%以下とかなり低い。頻出問題だが、計算力の差が出る設定であり、今回の結果を見ても計算力の差がはっきり出ている。

第4問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
20        
座標平面上の正六角形を題材にした平面ベクトルの出題となった。扱う図形も正六角形でイメージしやすく、計算も成分表示が主体で例年の煩雑さが緩和されているため、昨年度よりは取り組みやすい設問となっている。(1)は成分計算のみ、(2)も丁寧な誘導がついているので計算ミスに気をつければ、十分正解が得られたと思われる。(3)は点Hの座標を求める際に、内積を用いた工夫が必要であり、計算もやや煩雑であるため、ここで差がついたと思われる。

(1)と比較すると(2)以降の正解率が低く、ベクトルの成分計算でミスしてしまった受験生が意外にいたと思われる。(2)のセ以降は正解率が50%を下回り、最後の設問に至っては10%以下とかなり低くなっている。この問題を最後に取り組んで、解答途中で時間切れとなった受験生が多かったのではないか。

第5問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
20        
反復試行の確率に関する設問となった。(1)は確率変数の平均、標準偏差から試行回数と確率を求める問題で二項分布の考え方を用いて計算すればよい。(2)は二項分布に従う確率変数を正規分布に近似させて確率を求める問題で標準的な設問である。(3)は確率分布と積分法の融合問題で目新しい出題となった。設問内容も連続型確率関数に関する問題で確率密度関数とともに初めての出題となったが、計算が平易なので、各々の意味を正しく理解していれば正解できたと思われる。

他の選択問題と比較して(1)の正解率がかなり低い。最初からそれなりの計算量を要求されるため、戸惑った受験生もいたと思われる。(2)以降は正解率が50%以下となり、徐々に正解率が低くなっている。目新しい出題に戸惑うよりも、この問題を最後に取り組んで、解答途中で時間切れとなった受験生が多かったと思われる。

編集・著作:ジェイシー教育研究所
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