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更新日時:2017/01/17 11:40  (集計:---)

2017年度センター試験:数学I・A 分析

問題構成に大幅な変更はなく、難易度はやや易化した。

大問数、配点とも変更はなく、「データの分析」が中問1題に統合された程度であった。問題量は昨年度同様にやや多目で、時間切れとなった受験生もいたと思われる。第3問「場合の数と確率」で和事象を複数選択させる出題が目新しい。戸惑った受験生も多かったと思われるが、難易度はやや易化したと言えよう。
 
年度 2017 2016 2015 2014 2013 2012 2011
平均点   55.3 61.3 62.0 51.2 69.9 66.0
前年比(点)   -6.0 -0.7 10.8 -18.8 4.0 17.0
 
設問数
(マーク数)
第1問 13 12(22) 5(12) 8(21) 7(11) 8(11) 9(20)
第2問 11 11(20) 8(14) 14(29) 9(27) 9(21) 9(20)
第3問 8 6(19) 4(8) 9(24) 11(30) 10(19) 11(18)
第4問 9 6(15) 8(13) 9(18) 10(23) 8(20) 9(22)
第5問 7 8(12) 7(18) - - - -
第6問 - - 6(13) - - - -
合計 48 43(88) 30(78) 40(92) 37(91) 35(71) 38(80)

以下の平均点、得点率の数値は赤マル・ドットコム自動採点データに基づいて計算しています。

(「難易」は「得点率」を元にしています。昨年度試験との比較ではありません。)
第1問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
〔1〕          
〔2〕          
〔3〕          
30        
〔1〕はxの分数式を取り扱い、式の値と求める出題となった。センターで分数式の出題は目新たしいが、内容は平易なため十分完答できる。〔2〕はxに関する必要条件、十分条件、命題の真偽に関する出題となった。与えられている条件も複雑ではないため、落ち着いて考えれば難しくない。〔3〕は2次関数の頂点の座標の最小値を求めさせる頻出問題で計算ミスをしなければ、十分正解できたのではないか。y座標の考察でtのとり得る値の範囲に注意したい。

〔1〕は高めだが、3次式の因数分解、分数式の取り扱いに戸惑った受験生がいたようだ。〔2〕サ、シの得点率が低い。問題の意図を正確に把握できなかったようだ。スは得点率が高く、真偽の判定は比較的できている。〔3〕はノハの得点率が低い。tのとり得る値の範囲に注目できなかったのではないか。

第2問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
〔1〕          
〔2〕          
30        
〔1〕は正弦定理、余弦定理、三角形の面積に関する出題。計算がやや煩雑だが比較的、取り組みやすい出題であった。〔2〕はスキージャンプのデータを扱い、分散、共分散、相関係数の比較、ヒストグラムと箱ひげ図の読み取りに関する出題であった。総じて、計算量も少なく、それぞれの定義を理解していれば、取り組みやすい出題であったが、変量の変換に関する出題は深い理解が必要な部分があり、難しく感じた受験生も多かったと思われる。

〔1〕は計算がやや煩雑であったが、意外と得点率が高かった。正確な作図ができていたと思われる。〔2〕の(1)(3)は総じて高いものの、(2)の変換では得点率が半数以下とかなり低い。定義や公式の正確で深い理解ができていない受験生が多くいたと思われる。今後の対策の課題になると言えよう。

第3問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
20        
3人によるくじ引きに関する確率の出題となった。和事象や排反事象の正しい理解が必要となるうえに、複数選択する出題となったのも目新しく、難しく感じた受験生も多かったと思われる。3人のあたり、はずれの正確な状況把握が必要で、3人ともあたらない事象に気づいたかどうかがポイントであった。各設問の後半部分には、昨年度と同様に条件付き確率も出題されているので、総じて、得点差のつきやすい設問となったようだ。

〔1〕(1)(2)は目新しい出題であったが、総じて得点率が高かった。問題の意図を正確に把握できていたようだ。一方で(3)の条件付き確率が正解率が意外と低い。苦手意識の強い受験生が多いのであろう。(4)以降は考え方がやや煩雑になる分、正解率が半数以下と低く、差のつく設問となったようだ。

第4問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
20        
整数の性質に関する出題。倍数の判定、約数の個数、2進法表示に関する出題であった。4と9の倍数の判定方法を利用できれば、比較的取り組みやすかったと思われるが、(1)が(2)の誘導になっているので、それに従うことができたかどうかがポイントであった。(3)の後半部分については、正の約数の求め方を考えさせる設問であるが、公式の丸暗記では対応できない。各種公式の正しく深い理解が問われる難しめの出題であったと言えよう。

選択問題の中で最も正解率が低い設問となったようだ。(2)からすでに50%前後の正解率となり、(3)の最後の設問では正解率が20%以下となった。倍数に対する知識、公式の丸暗記ではない、正確で深い理解ができていないと難しい設問であったようだ。今後の対策の課題と言えよう。

第5問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
20        
三角形を題材として、方べきの定理、メネラウスの定理、内心の性質など、幅広く図形の性質が問われる出題となった。三角形ABCが鈍角三角形であることに気づけたかどうかがポイントで、正確な作図が求められる設問となっている。後半部分の設問では余弦定理を必要とする計算も出題されていて、単元にとらわれない対策が必要であった。選択問題の中では一番取り組みやすい設問と思われるので、どの問題を選択したかで差がついたのではないか。

選択問題の中では一番得点率が高かったようだ。(1)(2)が連動していないため、各設問の前半部分はどれも80%以上の正解率で、最後の設問まで行けなくてもそれなりに得点が稼げたように見受けられる。各種公式の正確な理解と鈍角三角形の作図がうまくいけば、かなりの高得点がとれたのではないか。

編集・著作:ジェイシー教育研究所
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