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更新日時:2017/01/17 11:15  (集計:---)

2017年度センター試験:政治・経済 分析

基礎知識理解の正確さと年代知識で差。難易度は昨年並みか。

大問・小問構成は昨年度と同じ。基礎的知識の正確な理解を問う問題が中心。しっかり学習していた受験生にとっては基本的な問題だが,あやふやな知識では間違う設問が増えた。2015年度に多く見られ昨年度はほとんどなかった,政経受験生の苦手な年代に関する問題が増加した。平均点は昨年並みか若干下がるかと思われる。
 
年度 2017 2016 2015 2014 2013 2012 2011
平均点   60.0 54.8 53.9 55.5 57.9 59.0
前年比(点)   5.2 0.9 -1.6 -2.5 -0.9 -0.2
 
設問数
(マーク数)
第1問 10(10) 10(10) 10(10) 10(10) 10(10) 10(10) 10(10)
第2問 8(8) 8(8) 6(6) 6(6) 6(6) 7(7) 7(7)
第3問 8(8) 8(8) 7(7) 7(7) 7(7) 7(7) 7(7)
第4問 8(8) 8(8) 7(7) 7(7) 7(7) 7(7) 7(7)
第5問 - - 6(6) 6(6) 6(6) 7(7) 7(7)
合計 34(34) 34(34) 36(36) 36(36) 36(36) 38(38) 38(38)

以下の平均点、得点率の数値は赤マル・ドットコム自動採点データに基づいて計算しています。

(「難易」は「得点率」を元にしています。昨年度試験との比較ではありません。)
第1問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
28        
(1)公法と私法の区別(2)市場の特色(3)経済循環(4)各国の議院(5)日本国憲法と制定過程(6)国会の権能(7)日本の国富変遷(8)日本の企業(9)消費者問題(10)日本の司法制度。以上10問の政治と経済の両分野にわたる出題。いずれも基本的問題で,過去問のアレンジであり,難易度は普通であるが,幅広い正確な知識と理解を必要とする。(7)は年代的知識がないと図が読み取れないので,苦戦した受験生が多かったのではないか。

問2の正答率が低い。価格弾力性の意味が理解できていない受験生が多かったのではないか。(4)を選択した受験生が多かったが,労働市場という特殊な市場の供給曲線・需要曲線の意味を取り違えている受験生が多かったのだろう。問4の正答率も高くない。本会議場の特色は,過去に写真で出題されたこともある。また,本会議場の特色を知らなくても,歴史に関する記述で判別できるので,高い正答率を期待したい問題である。

第2問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
24        
(1)経済思想(2)各国の経済格差に関する図表読み取り(3)予算と日本国憲法(4)税制度(5)国際裁判所(6)国連の仕組み(7)日本の違憲審査(8)京都議定書。以上8問の政治と経済の両分野にわたる出題。基本的問題が中心で,難易度は普通であるが,(8)京都議定書はかなり細かなところが問われた。(2)は各国を特定できる知識がないと図表の読み取りができないので,間違った受験生も多いのではないだろうか。

問8の正答率が低い。京都議定書に関する出題は,過去に何度もあるが,クリーン開発メカニズムや排出量取引に民間企業が参加できることなど,今まで出題されたことのない内容が問われて,わからなかった受験生が多かったと思われる。問2の正答率は低くなかった。正解がアメリカに関するものであったので,デンマークとドイツの違いがわからなくとも正解に影響を与えなかったためと思われる。

第3問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
24        
(1)開発独裁とアラブの春(2)利益集団(圧力団体)(3)自由権(4)選挙制度(5)憲法改正手続き(6)図表読み取り(7)日本の社会保障制度(8)日本の地方自治。以上8問の多岐にわたる出題。いずれも基本的問題で,難易度は普通であるが,基本的知識がきちんと理解できていないと「落とし穴にはまる」かも知れない。(6)図表読み取り問題は,選択肢に示された事項の年代が特定できなければ解答できない問題で,受験生には難しかったと思われる。

問7の正答率が高くない。(4)を選んだ受験生も多かったが,基礎年金としての国民年金と二階部分にあたる報酬比例の厚生年金という仕組みが理解できていなかったためであろう。また,(1)を選んだ受験生も多かったが,国民健康保険と国民年金の制度・意義を混同している受験生が多いのかと思う。

第4問 配点 出題内容・テーマ 難易 平均点 得点率
24        
(1)貨幣(2)金融(3)物価(4)図表の読み取り(5)財政危機と金融危機(6)EUの歴史(7)市場機構(8)構造改革特区・ニッチ産業。以上8問の経済を中心とする出題。やはり基礎知識を問う問題が中心であるが,(3)のコスト・プッシュ・インフレーションとディマンド・プル・インフレーションは難しかったのではないか。また(4)は,公債依存度と基礎的財政収支(プライマリーバランス)の定義を知らなければ解答できない。(5)も「国際利回りの高騰」と「自国通貨の高騰」の意味が分からないと間違える問題である。

問6の正答率が低い。欧州中央銀行設立と欧州連合発足と,どちらが先かを間違った受験生が多かったと思われる。問5の正答率も低い。アジア通貨危機,ギリシャ財政危機,累積債務問題など,用語は知っているが,その内容まできちんと理解できている受験生は少なかったのであろう。問1と問2の正答率も高くない。いずれも基本的問題であり,かつ過去にも出題されている内容なので,高い正答率が期待される問題と思うが。

編集・著作:ジェイシー教育研究所
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